2015年8月14日金曜日

GE電池管ポータブルラジオModel 630

1953年頃のものと思われるラジオで、20年近く前に値段を忘れたがこうしたラジオの店で、程度がよかったので購入した。

当時日本でも専門や大手メーカーで多くはアメリカ製品のコピーに近いものが作られ輸出されていた。サイズが26×19×11Cm、質量を測ってみると3Kg近くもあって、車で持ち運びピクニック(この言葉も今や死語?)の友だったのだろう。アメリカの豊かな生活が伺える。

10年以上前にB電池は製造終了。放置してあったのだが、電圧105〜120V指定にもかかわらずACをつなぐと驚くほどの性能で動作した。部品が大きく耐久性も半端でない。感度は現行のラジオに遜色なく、音量十分、音質はまさに真空管の暖かみがありしかも明瞭度も備え、音楽も楽しめる。驚きなのはACにもかかわらずハムも感じられないことである(もちろん低域がカットされているせいもあるだろうが)。

そこで電池を何とか工夫して、9V(6LR61)電池でと思ったが、7個63V、8個だと72Vうまくいかない。規定電圧より高いのは真空管寿命を縮める懸念と、元々1セル1.55Vほどは新品の場合起電力があるので、7個で65.1Vにはなるだろう。また、67.5Vが50Vほどに下がっても十分動作するのでこれで行くことに。テープで巻き、端子に直接リード線を半田付けで完成。スナップは壊れてるのでここへも半田付け。指定A電池はフィラメントが50mAの大食いのため容量の大きなものだが、現行のアルカリ単1で実用になる。

さて、S/W ON、緊張の一瞬だが難なく動作。ACと遜色なく受信でき当時のアメリカの技術、ものづくり、デザインの優秀さを改めて認識することになった。たまたま深夜放送でエルビスプレスリーのデビュー曲(と言われている)をこのラジオで聞いたが、当時の雰囲気に浸れた気がした。

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