先日九段に出たとき、街を見渡すと歴史のある建物、お堀を残しながら都心の街づくりが行われていることが分かります。しかし九段といえば九段会館(旧軍人会館)、昔私の従兄が結婚式を挙げたところでその重厚な外観、木の温もりに満ちた内部など今時の建物にないよさがあります。昨年立ち寄りましたが、よくて入れもされ貴重な建築物の一つと思ったばかりでした。
ところが東関東大震災によって、ホールの天井が崩落、犠牲者を出してしまったのはご存じの通りです。立ち入り禁止となり再開の目処はないようで残念に思います。古く、歴史的価値のあるこうした構造物の耐震性確保には困難が伴うことなのです。
一方、川崎駅再開発に伴い開設された最新の音楽ホール「川崎ミューザシンフォニーホール」は、まだ10年も経っていないのに天井の崩落がありました。演奏会は行われておらず、人的被害がなかったのは幸いでした。しかし、耐震性はどうなっていたのかと行ったことのある私は特に感じ、2,000人近くの定員一杯に人がいたらと思うとぞっとします。原因の中間報告が川崎市のホームページに掲載されていて、それによると建物自体に何ら問題がないにも関わらず広範囲の天井落下が起こったのは、接合部分などの必要十分な強度計算が行われたとは考えられないとの言及があります。横浜のみなとみらいホールや川崎の別のホールでは起こらなかったのですから問題は大きいのです。ちなみに再開はまだ先で、拠点にしている東京交響楽団は練習場にも不便を来しているということです。
それにつけても、この度の台風による甚大な被害、私たちの日本列島は有史以前からの災害列島だということを肝に銘じなければなりません。
写真 営業していた頃の九段会館、ミューザ川崎落下した天井の状況(川崎市による公表)

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