2011年12月16日金曜日

改めて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」�(B

師走、いつものことながら一年過ぎるのが早いものです。そうした時東日本大震災に見舞われ、復興計画も不適材不適所の政権では遅れが否めず、暗雲漂う空にいつ光が射し込むのか不安な今年の暮れです。

先日、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者エズラ・ボーゲルハーバード大学教授の講演を聞く機会がありました。

教授は81才、かくしゃくとして、しかも完璧な日本語で講演。質問にもメモを取り、ユーモアを交えながらのやりとり、驚きました。

1979年に出版された「ジャパン・アズ・ナンバーワン」は日本の発展要因を教育水準の高さ、それによる国民性、さらには日本型経営に求め、以後の展望にも触れた優れた著作で、ベストセラーになりました。しかし外国からの評価を気にする国民性は、誉められたと思い将来展望を忘れ慢心し、結果バブルを招来したともいえるでしょう。

この著作はアメリカへ、日本に学べの意味もあり、実際最終章はLesson for Americaとなっているのです。ライシャワー元駐日米国大使に、日本人には見せない方が・・・といわれたそうです。

しかし昨今、日本人は内向きになり広く知識を世界に求める、という謙虚さと積極性に欠けているのではと思います。米国への留学生数だけみても日本は減り続け、それに比し中国、韓国は著しく増えていています。2008年統計で韓国7.5万人、日本2.9万人は人口比でいえば日本は15万人以上いてもおかしくないのですから、いかに少ないかということです。

ボーゲル氏は「シリコンバレーに中国人、韓国人は多いが日本人は少ない。今でも学び取ることが多いのだ。サムソンが日本企業を凌駕する勢いもこうしたことが効いている。」といっています。急速に普及しているスマートフォンもコンセプトは外国からであり今や、時に販売台数でサムソンが世界一になることがあるのです。

クリントン大統領が来日したとき日本人学生とのディベートがあり、日本の雇用形態にも言及があったことを記憶しています。我が国の失敗、成功すべからく改めて検証し、日本型システムの再構築が必須でしょう。

その外ボーゲル氏の講演は中国のこれからについて、謙虚に知識を諸国に求めたとう小平を再認識しなければならないなど示唆に富むものでした。また嘗てのソ連のように軍事費が突出することになれば、国は滅びるともいっておられました。
*最近『とう小平 中国の変革』をハーバード大学出版会から出版。日本語訳は明年8月予定。

あっという間に講演は終わりましたが、改めてバブル崩壊後の「失った"20年"」失敗に学ぶことが喫緊の課題と感じました。

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