一方的な中国の行動は許されることではない。しかしその本質を見抜き、これから想定される動きをも勘案した対処が我が国に求められている。
一連の報道からしか読み解くことの出来ない国民にとって、政府の発表、マスコミ論調が重要なことになる。中国が民間航空会社に要求したフライトプランの提出に全日空、日航共に頭初従ったようである。全くの暴挙に対しての提出は認められないとして、政府は航空会社に従わないよう要請、以後提出していない。両社は政府と協議しなかったのかの疑問が生じる。一方アメリカの民間航空会社はフライトプランを、安全確保のため提出との報道があった。米政府はこれが識別圏を認めることではないという言い訳のような発表。日本政府と米政府はどのような協議を行ったのか疑問を抱かざるを得ない。訴訟社会のアメリカだから、万々一の懸念に対して民間の行動に口を差し挟めない、という解説もあった。しかし共同歩調といいながらのこうした対処は中国から見れば日米間に齟齬を生じさせ、或いはアメリカの真意を読み取ることになると思われる。ワシントンは尖閣諸島に対しても安保条約の防衛義務を負うといいながら、領有権に対しては明示していない。やはり遠く離れた極東の出来事にしか映らないのかの懸念を抱かせる。
オバマ大統領はアメリカは世界の警察官ではないと言い、強いアメリカを放棄したようにも見える。シリアに対して化学兵器使用が明らかになれば、人道に対する罪をもって軍事行動を起こすと明言しながら決断を議会に預け、シリアと利害の深いロシアの化学兵器廃棄の提案に、あたかも助け船に乗るように乗ってしまったのである。ここに弱さが露呈している。
識別圏発表翌日B52の当然ながら事前通告なしの飛行を、認めないという強いアメリカの意志と報道は伝えた。しかしその後の対応を含め、手放しでアメリカは日本の側と思うのは片思いに過ぎないだろう。キャメロン英国首相は経済関係を優先させチベットを問題にしなかった。批判があろうともそれが国際政治の実体である。一般のアメリカ人にとって、地政学的に言っても尖閣諸島問題は遠い極東のこと。政府にもそうした見方がないともいえまい。
バイデン副大統領来日の折りの両政府声明に比べ、中国では識別圏撤回を求めず日本との不測の事態を回避する協議を促するなど、トーンが下がっていることに気付かなければならない。
一時期ジャパンバッシングではなくパッシングで、アメリカは日本を軽視、中国との結びつき強化と言われた時期がある。米語(英語)と中国語は主語、動詞の順序が同じ。日本語は主語、述語、動詞で異なる。これだけを見てもアメリカは本質的に中国にシンパシーを持つ、といった人がいる。中国は日本のODA、アメリカの援助も使い軍備増強を図ってきた。今や遅れてきた帝国主義といえる。極東の安全のみならず世界平和にとっても重要な日米関係を深化させ、次なる中国の手に対処しなければならない。
*B52 ウィキペディアより

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