2015年5月18日月曜日

橋下徹退場

投票結果 反対 705,585    当日有権者 2,104, 076
       賛成 694,844    投票者数   1,406,084
                             (無効 5,640)

66.83%と高い投票率を示した大阪での住民投票の結果は大阪市の存続で終わった。終盤負ければ政治家を辞める、と退路を断った言い方で追い込みを図ったのだろうが成功しなかった。今までも何回か似た手法を労したが今回は言葉通りの責任を取ってもらいたい。

冷静に考えれば、あえて敵を作り有権者をあじり「自分の」主張を押し通そうとする橋下の手法は古いものだ。自民党の誘いを2万%ないと断った舌の根も乾かないうちに府知事選挙に出馬当選、その後大阪市長に転じ昨年は自己の主張を通すためだけに辞任、税金の無駄遣いを正すと言いながら無用の市長選挙を仕掛けるなどおよそ常識に外れた行動を7年にも渡って行ってきた。その間公人としての品性を疑われるチンピラまがいの言動や、思いつきあるいは耳目を集めるための中学校校長、区長の民間人登用など、全てはマスコミにセンセーショナルに取り上げさせる方策だったとしか思えない。かまって症候群と言えるだろう。また橋下語録などを出版する新聞社まであって提灯をつける有様だった。投票率にかかわりなくたとえ一票でも賛成が上回れば大阪市を解体と言うのだから今回の住民投票は乱暴な方法と言わざるを得ない。市民生活に直接影響が及ぶ統治機構の極めて大きい変更は、多くの市民が納得し自然な形で大阪都へとボトムアップで合意が形成されていく必要があった。

大阪都構想は府と政令市の二重行政を解消し無駄を省く、がその主張だった。雑に言えば警察と県立高校以外の権限を持つ全国の政令市は同じ問題を抱えているが、16年度からは知事、市長の調整会議設置が地方自治法改正に伴って義務づけられている。実のある議論に主権者たる市・県民は注視したい。東京都の設置は戦前、戦争遂行のために行われたものであって、区長は単なる役人の任命で現政令市と同じであった。戦後長い期間を通して自治意識の高まりから区民運動を経て区長公選を実現してきたのであって、特定の政治家に主導された結果ではない。

今回の「騒動」は市民レベルからのものではなく、正に橋下のための橋下による住民投票であった。大衆迎合的ポピュリズムの危険性を改めて学習したとすれば無駄ではなかったのだろう。期間中首相官邸から陰に陽の支援発言があり、自民党大阪府連と党中央とのズレも露呈したが、地方自治に干渉と言われかねない。政治家は主義主張の前に人間としての品性を備えているのが当然であって、喧嘩を売り勝った負けたの次元に落としてしまう橋下の手法は否定されなければならない。

一方高い投票率と10,741票差率にして0.8%と言う僅差での都構想否決は、現状に不満を持つ市民も多かったことを示していて、不断の改革が必須であることは当然である。

結果判明後の記者会見で、「政治家冥利に尽きる活動が出来た」と言うが誰のために仕事をしてきたのか、手前勝手な行動を法律で許されているからと行ってきた自己満足以外のなにものでもない。叩き潰そうと仕掛け叩き潰されたが命はとられない民主主義、とか報道の自由が大切だとか言いつらうが鼻白むばかりだ。約束どおり政治家を辞め、いわゆる弁護士に戻ればよいだけのことだ。

私達は改めて主権者としての自覚と責任を自覚し、考えを新たにしたい。

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