嫌われ者の戦いといわれ、政策論争はほとんどなくただただ非難の応酬に終始した。たが、ヒラリー・クリントンへの嫌悪感も強烈だったのだろう。でなければあれほど女性蔑視や人種差別的言動のトランプの勝利は考えられない。ヒラリーが嫌われる計算高さは、ビル・クリントンが起こしたモニカ・ルインスキーとのセックススキャンダルの際の耐える姿も、上院議員、大統領へのステップのためだった。強烈な上昇気性やウォール街との親密さが庶民との乖離を生じていることに気付かない状態になっていた。
一方、トランプは旧来の良き時代を担い今疲弊してしまった中間層、白人労働者階級に言葉は汚いにしろ寄り添う姿勢が、大きな力になった。それにしてもマスコミのほとんど全てを敵にして、一時は選挙で不正が行われてるといったり、選挙結果を受け入れない姿勢を見せたりしたが、オクトーバーサプライズといわれるFBIによるヒラリーの私用メール問題蒸し返しを切っ掛けにした、トランプ反撃のエネルギーには驚かされる。
東の暴言大王がトランプなら、よく準えられるが西はドゥテルテフィリピン大統領だ。選挙予想でこちらは当選してしまうといわれた点は違うが、やはり既存のエリート階級への不満の受け皿になった点は同様だ。同根ゆえ早速アメリカと喧嘩しないと宣言。政治とは何なのか、公正で自由と平等が保証される社会を実現させる手段ではないのか。政治家はその当事者としての自覚と、己をむなしくして公に奉仕しなければならないはずだ。洋の東西を問わずその原点に立ち戻らなければならない。
トランプ当選となり我が国の証券相場が1,000円を越える下落になり、翌日はトランプの経済政策に期待してと、一転上昇。一日で戻すばたばたぶり。一体専門家といわれる輩は何を日々行ってるのか恥ずかしい限りだ。
メイクアメリカグレイトアゲインのトランプだが、世界の警察官はもはや努めないともいう。我が国も自国を守るのは自身だの原点を改めて確認しなければならない。安倍首相が早速ニューヨークでトランプと会談の段取りだが、先ずは相手をよく知らなければならない。一年毎に変わっていた我が国の総理が、やっと続く安定している今は幸いといえる。
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