2013年7月10日水曜日

TPP

中央大学大学院主催のシンポジウムに参加した。昨年あたりから侃々諤々、中身は分からなくても講師の2才になる女の子までTPP、TPPといっているぐらいということなので、あまねく知っている、でしょう。しかし野田政権末期、総選挙でこれの推進が民主党公認の条件になっていたことを覚えている人は少ないのではないだろうか。

Trans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreementの略、環太平洋戦略敵的経済連携協定。域内の経済自由化を目的としている多角的経済連携協定である。すでに発効していて日本は遅れて交渉のテーブルに着くという状況。ルールづくりから参加しなければ、とか一切参加まかりならんという農協外複雑。この参議院選挙でも争点の一つで自民、公明、民主は関税撤廃の例外規定明記を条件に推進の立場。日本維新の会、みんなはさらに踏み込んだ推進。共産、生活、社民、みどりの風は交渉参加から反対。TPPを聞いたり、知っているつむりでも正確にといわれると?の方が多いのででしょう。何れにしろ様々な論議がオープンな場で行われているのはよいことです。

思い起こすとバブル期の1989年から1990年に日米構造協議という二国間協議が行われ、アメリカは市場開放を迫り結果大店法廃止、10年で430兆(その後200兆上積みされた)に及ぶ公共投資の約束などが取り決められた。さらに、現在ほとんどの法人、官公庁のPCはウィンドウズなのもこの結果。それは当時通産省主導で日の丸OSトロン(安定性が極めて優れている)の導入を計画していたが、そうなるとウィンドウズ参入が出来にくくなる、非関税障壁だというものだった。すでに電気製品、自動車など工業製品の優位性が日本にあることを見越し、知的財産権、ITに絞った国家戦略をアメリカは持っていた。我が国はバブルに浮かれ、土地本位性が如き幻想から不動産会社が、ニューヨークロックフェラー・センター買収まで行っていた。

日米構造協議に於ける両者の交渉力の差は歴然で、今回TPPに於いてもその懸念が爾来20数年たった今でもあるのが問題。バブル以来失われた20年といわれるが、無策のため失ったのであって、その間にアジア、ブラジル、トルコ、アフリカ諸国の台頭は歴史の必然。我が国は国家戦略を描いてきたのか問われているのである。

少子高齢化を迎え人口減も現実のものとなっている日本が、環太平洋のみならず世界規模で進む自由貿易協定(FTA)に乗り遅れいることがあればそのリスクは測り知れない。日米構造協議の轍を再び踏むことがないよう、個々の問題に具体的かつ徹底した論議のうえで交渉に臨まなければならないのだ。

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