2014年9月6日土曜日

豊島区管弦楽団

東京都23区には夫々アマチュアの区民オーケストラがあるという。また、東京駅丸の内口の構内コンサートから発祥した、丸の内交響楽団もあり総数はどれほどかは定かでない。その内、豊島区管弦楽団は区が関与して創られた最初だそうで、横浜住の私は最近まで知らなかった。楽団の運営は資金的になかなか大変で、プロの神奈川フィルハーモニー管弦楽団が存続の危機に見舞われたことは記憶に新しい。ボランティアとはいえ入場料も安く押さえなければならないアマチュアオーケストラは、好きでなければできないことだろう。先日豊島区管弦楽団40回目の定期演奏会に出かける機会があった。

普段は池袋の東京芸術劇場を主な会場としているが、今回は練馬文化センター大ホール。文化センターというところがいかにもと思える。練馬の駅前に繋がる便利な立地。惜しむらくは前庭というかアプローチの雰囲気は色気がない。しかし約1,500席の大ホールは椅子の前後間隔も十分などなかなかなもの。全て自由席の会場はほぼ満席。年配の方が多くもう少し若い人にも来てもらいたいものだが、クラシックはやはり敷居が高いのだろうか。早めに着いた私は、一階丁度真ん中といった場所で、よい響きで鑑賞できた。

プログラムは、エロール:歌劇ザンパ序曲、ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲第一番、ストラビンスキー:ハ調の交響曲。ソリストはコンサートマスターで普段は鉄道会社勤務、電気技師とのこと。趣味とはいえ驚き。破綻のない演奏でなかなかのもの。欲を言えばもう少し力強さが・・・。最近レコードをかけるのはプレ−ヤーやアンプのスタンバイなど面倒なので、どうしてもPCによるネットワークオーディオで済ましてしまっているので、生はそれなりによいものだった。入場料800円、区の補助があるのだろうが、こうした活動が広く文化に接する機会を広げていくことになる。

横浜のアマチュアオーケストラ、横浜交響楽団は昭和7年創立。ルーツをたどれば幕末、明治初年外国人による演奏からといえ、さすが文明開化の横浜。当初はプロとアマチュアで構成されていたが、しばらくしてアマチュアとなった。戦争での中断があったが、昭和21年には再興現在に至っている。外に戸塚区民オーケストラ、港北区民交響楽団など数多くあり熱心に活動していて、地域の文化レベルの向上に寄与している。

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