2016年10月21日金曜日

肥後の守

すぐ分かる人は60歳代以上か。小学生の頃鉛筆を削るため筆箱にたいてい入っていた。勿論工作にも使った。夜翌日の授業のため家で鉛筆を削るのも日課だった。なかなかきれいに削れず困った覚えがある。時に手が滑り指を少し切ってしまい血が出るなどもあって、赤チンの出番だった。こうしたことを通じて刃物の使い方、危険さを学んだものだ。

しかし今と同様PTAの危ないの意見から、教室に鉛筆削り器が用意され、家庭でも買うようになって急速に肥後の守の出番が減ったと記憶している。

この所蛍光管表示の電卓とか、昭和レトロばやりだが、デパートで江戸刃物の期間限定、作者が相手する売場を見つけた。包丁や裁ちばさみ、そして見つけたのが肥後の守。小学校時代のより本格的な立派なもの。価格も適正、時々の木工に丁度良いと購入した。

調べるといわゆる肥後の守は登録商標だそうで、特定のメーカーでないと謳えないそうだ。そのため購入のものにはそうした刻印はない。しかし作者から直に購入、素材・造り共に職人技の本物。ルーペで刃を見ると最近の折るカッター同様の鋭さで、しかもその切れ味を保持する。研ぐことによって長く実用に耐えるところが正に道具。一生物、いや年輩になった私からすればその後もズーットなのだ。


最近のブームとも言えるLPの復活もそうだが、デジタル時代のアナログや道具の価値を改めて見直したい。

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